田中温泉(東鳴子)
| MAP 宮城県大崎市鳴子温泉 |
田中温泉(東鳴子)
【以下を7月5日にUPしましたが、なんとすでに
6月30日に営業を終了したそうです、非常に残念です】
【 寂寞 であること。】
東鳴子全体が寂寞であると言えそうだが
こちら田中温泉はその代表で
規模や構はなかなかなのだが
”営業しているのか?”
外からでは疑問に思うほどで、寂寞度は高い。
入り口を一回、間違えて仕切りなおして入った
現玄関ロビーにはレンガ造りの暖炉があり
当時としてはハイカラでシックな感じ。
だが、修繕はまったくと言っていいほどしていない
トイレもかなり草臥れていた。
外からだとレンガ造りの煙突から煙が出てるのが見えたが
この暖炉には火はなかった。
大浴場の脱衣所は其の暖炉の裏側にあり
脱衣所の一部もレンガ壁になっている、
最近あるレンガのタイル張ではなく
本物のレンガ壁、そこに成分表が掛けてある。
分析年は昭和31年の表記、
たぶん其のころが全盛期と思われる。
ちなみに自分の生まれる遥か前である。
いわゆる団塊の世代でも10歳前後。
田中温泉に限らず、このあたりの旅館の建物は
明治の大洪水の影響もあると思うが
昭和の前中期からのものであり、
それからあまり手を加えず今日に至っていると思われる。
鳴子の歴史から見れは最近の部類にはいる。
大浴室は平面で見るとドーナツ型で入り口は対面に2ヶ所。
内側の穴部はサッシの吐き出し窓により、ぐるりと一周
閉じており中央からの採光になる。
穴の半径は約3mぐらい。
浴室全体では不正確だが半径約7~8mぐらいだと思う。
すでにサッシ窓の動くものは数ヶ所である。
外気部(outside)になるドーナツの穴の部分は
コンクリート敷きで今は何も置いてない。
昔は背の高い黄色ぽぉいコニファーでも置いてあったのかね?
あったらいい感じである。
浴槽が内側を大きく占めていて、
一部分だけ内側の浴槽が切れたところは
二つの浴槽になる。壁側の浴槽は温めだった。
壁には五色の、昔は鮮やかだったと思われる太い帯が一周
細かいタイルで彩られていてポップな感じ。だが
現状は苔むしているのか、鮮やかとは言えない。
天井も不規則に曲がった楕円形に幾つか抜かれていたりで、
尋常なデザインでない。
浴室自体のつくりはだいぶ気合の入った設計で
ロビーから脱衣所までのシックとは違いワンダーなとこがある。
現在は混浴である。このつくりだと昔からそうなのか。
別々の老夫婦が交代の様に出ていき入ってきた。
浴場は掃除してるとは言えないので
料金は200円と、このあたりの相場の半値もうなずける。
油臭はもの凄い、ガソリン臭なのか?何臭なのか?
ガソリンは意識してかいだ事ないので解らないが、
個人的にはディーゼル機関の匂い
(軽油の匂いなのか)が近いのかなと思った。
タオルに残る匂いは次の日も消えなかった。
湯船に張り満ちる湯の色は
白濁より灰色濁気味で湯花の浮遊も多い。
湯口はにごりがなく、壁側の浴槽の湯口は飲泉もできて、
効能は解らないが持ちかえる人がいた。
硫黄濃濁強油臭温泉、
“日帰りだけですよ“と、しょうがなく営業せざるえない
極少数だが一途なニーズがあるというか要望があるのだろう。
しかし、このままでは本物の廃墟になるのも時間の問題か。
温泉好きならば無責任に残してほしいと思うが。
この時代の厳しい温泉旅館経営や諸事情により
後継できるものには、
後継する価値や意義が見出せないみたいである。
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