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07/05/2009

 田中温泉(東鳴子)

Photo

MAP 宮城県大崎市鳴子温泉

Photo_3田中温泉(東鳴子)

【以下を7月5日にUPしましたが、なんとすでに
6月30日に営業を終了したそうです、非常に残念です】

 
  【 寂寞 であること。


東鳴子全体が寂寞であると言えそうだが

こちら田中温泉はその代表で

規模や構はなかなかなのだが

”営業しているのか?”

外からでは疑問に思うほどで、
寂寞度は高い。

入り口を一回、間違えて仕切りなおして入った

現玄関ロビーにはレンガ造りの暖炉があり

当時としてはハイカラでシックな感じ。

Photo_4


だが、修繕はまったくと言っていいほどしていない

トイレもかなり草臥れていた。

外からだとレンガ造りの煙突から煙が出てるのが見えたが

この暖炉には火はなかった。

大浴場の脱衣所は其の暖炉の裏側にあり

脱衣所の一部もレンガ壁になっている、

最近あるレンガのタイル張ではなく

本物のレンガ壁、そこに成分表が掛けてある。

分析年は昭和31年の表記、

陽イオンはカチオン、陰イオンはアニオンで記載されている

Photo_2


たぶん其のころが全盛期と思われる。

ちなみに自分の生まれる遥か前である。

いわゆる団塊の世代でも10歳前後。

田中温泉に限らず、このあたりの旅館の建物は

明治の大洪水の影響もあると思うが

昭和の前中期からのものであり、

それからあまり手を加えず今日に至っていると思われる。

鳴子の歴史から見れは最近の部類にはいる。

大浴室は平面で見るとドーナツ型で入り口は対面に2ヶ所。

内側の穴部はサッシの吐き出し窓により、ぐるりと一周

閉じており中央からの採光になる。

穴の半径は約3mぐらい。

浴室全体では不正確だが半径約7~8mぐらいだと思う。

すでにサッシ窓の動くものは数ヶ所である。

外気部(outside)になるドーナツの穴の部分は

コンクリート敷きで今は何も置いてない。

昔は背の高い黄色ぽぉいコニファーでも置いてあったのかね?

あったらいい感じである。

浴槽が内側を大きく占めていて、

一部分だけ内側の浴槽が切れたところは

壁側に浴槽が分かれてある。

Photo_3


二つの浴槽になる。壁側の浴槽は温めだった。

壁には五色の、昔は鮮やかだったと思われる太い帯が一周

細かいタイルで彩られていてポップな感じ。だが

現状は苔むしているのか、鮮やかとは言えない。

天井も不規則に曲がった楕円形に幾つか抜かれていたりで、

尋常なデザインでない。

浴室自体のつくりはだいぶ気合の入った設計で

ロビーから脱衣所までのシックとは違いワンダーなとこがある。

現在は混浴である。このつくりだと昔からそうなのか。

別々の老夫婦が交代の様に出ていき入ってきた。

浴場は掃除してるとは言えないので

料金は200円と、このあたりの相場の半値もうなずける。

油臭はもの凄い、ガソリン臭なのか?何臭なのか?

ガソリンは意識してかいだ事ないので解らないが、

個人的にはディーゼル機関の匂い

(軽油の匂いなのか)が近いのかなと思った。

タオルに残る匂いは次の日も消えなかった。

湯船に張り満ちる湯の色は

白濁より灰色濁気味で湯花の浮遊も多い。

湯口はにごりがなく、壁側の浴槽の湯口は飲泉もできて、

効能は解らないが持ちかえる人がいた。

硫黄濃濁強油臭温泉、

泉質的には文句はなく強烈な個性を持つ。

Photo_5


“日帰りだけですよ“と、しょうがなく営業せざるえない

極少数だが一途なニーズがあるというか要望があるのだろう。

しかし、このままでは本物の廃墟になるのも時間の問題か。

温泉好きならば無責任に残してほしいと思うが。

この時代の厳しい温泉旅館経営や諸事情により

後継できるものには、

後継する価値や意義が見出せないみたいである。

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